グレートファイアウォールが守ったもの

中国では、GoogleやFacebookが見れないという話はだれもが知ってると思います。LINEも使えなくなりまして、最近Yahoo!検索もできなくなったとのニュースがありました。

これは、夷狄から中国本土を守ろうとした万里の長城にあやかってグレートファイアウォールと呼ばれています。言論規制とか、情報操作とかいいますが、守られているのは中国のITサービス会社だったのではないでしょうか?Googleを弾くことで、百度がちゃんとGoogleのサービスを真似してカスタマイズされて、中国本土で使われるようになり、Facebookがないかわりにウェイボやwechatが発展しました。ITの世界では、オープンであることがイノベーションの源泉だと言われて来ましたし、そういう企業が勝っている事例を聞いて来ましたが、ここにきてクローズドなサービスが勝ち上がる事例も出てきたように思います。

ちなみに、本土にいてもVPNで、海外のサーバーからアクセスするようにすれば、海外サービスもアクセスできます。VPNを利用するアプリは有償なものもありますが、必要に応じて利用すれば良いと思います。ただこれもいたちごっこで、VPNサービスの排除を進めているようで、こういうサービスの利用するIPをそれぞれ封鎖していけばいいので、今後はどうなることでしょうか。


VPNはVyprVPNというアプリをつかって設定しました。任意の国のサーバーを選んで設定できます

使い方はこちら
日本は、どうでしょうか?

国内SNSとして、2004年くらいからmixiやGREEもSNSをやっていましたが、海外のものに圧倒されてしまいました。mixiからは友人の誕生日のメールが毎日10年くらい届いているが、SNSとしてはもうオワコンです。国内のITサービス企業で複合的にやっている楽天もECと金融が強いものの海外では厳しい戦いを強いられているようです。SNSがあるから、電子決済がより便利になるわけで、日本で進めているLINE PAYも韓国のものというのが残念です。

日本も、「ネット版鎖国」をやればよかったのではないか。日本では、鎖国じゃないけど通信会社をまもるためのSIMロック規格のスマホを普及させました。たしかに安くスマホを買えた時期もありましたし、通信会社は安定的に高い通信費を払い続けてくれるユーザーのおかげで、通信網を広げることができました。それでいて、通信会社から、いけているサービスが生まれたでしょうか?今、通信会社がいろんなITサービス会社を買収したり、投資したりしているけど、100億円以上の規模の投資とかってほとんどないし、モバイクは1000億円くらいなわけで。
でも、日本メーカーのスマホは、中国や韓国のスマホの足元にも及びません。SONYのxperiaも一時人気でしたが、世界ではどうでしょうか?現状だと、個人的な見解として、SIMロックされているスマホなんて絶対買わないし、格安SIMのほうが安くていいと思うので、楽天モバイルを20Gで私は使っています。それで、SIMフリーのiPhone8を買いました。

日本が、ネット版鎖国をしていたら、日本のIT業界はどうなっていたのでしょうか?思考の実験として楽しいかもしれません。