勘違い

時間に追われるバイトを終えた後の一服は至福の時なんだ。仕事柄ともだちもできないので夜空に浮かぶ月に語りかける。
今日も仕事を終えて、一服していた。
「今日はサッカーとかいろいろあって大変だったわぁ」
すると月が答えた
「ろくな仕事もしてねぇくせによく言うわ」

小田急線のポスターで”さよなら江ノ電”と書いてあるものを見て4分ほど感慨深い気持ちになった。
「江ノ電と僕」という作文が書けるくらい思い出がある。藤沢から鎌倉に行くのに絶対、村田のJRを使ったほうが早いのにずっと江ノ電を使っていた。
大晦日には江ノ電で鎌倉にいって鶴岡八幡宮でおまいりをして江ノ電で戻り七里ガ浜で漆黒の海に向かって「恋のばかやろー」って言ったりもしていた。
江ノ電の一日乗車券”のりおりくん”なんかも言うならば、無二の親友だ。情処のグループが一緒だった”川谷宣夫(のりお)”とは天と地ほどの差だ。灘灘灘。

で、気づいたんだけど江ノ電の車両が2つなくなるだけだったので僕は勘違いしていただけでばかばかしくなったのであります。

学校帰りに厚木の有隣堂に行ったら閉店していたから、本丸亭っていう塩ラーメンランキング1位のラーメンを食って、相模川のほとりから沈む夕日を見ていたりもしたんだ。川はやっぱりいい。
でも泳げないので海は怖い。

僕はみんなには言ってなかったけど、あれ食っちゃったんだ。あれ。そう悪魔の実。スーパーで2個300円で売ってたから話のネタにとおもって食べたら本物なのよ。
なんの実だって?

ダメダメの実。

それでね、海賊王になろうと思ったから船とかシュノーケルとか用意していたんだけど全部村田んちにおいてきちゃったわけ。

宝を探しに行こうと思うんだ。
とりあえず鵠沼海岸あたりから茅ヶ崎までずっと海岸線のごみを拾ってみようと思う
誰かに「ボランティアですか?いいですね?」的なことを言われたら
「いえいえ、宝を探しているんです。けっこう高いものらしいんですよ」とか言ってやるんだ。

そんで、探し終えたら
「きれいになった海岸、これが僕の心の宝なんだよ」
ってそっと呟くの

明日はグランドラインに入ろうと思う