愛と幻想

なにもない。

無気力とは何も生み出さないと痛感した。

この作品に出てくる鈴原トウジは絶対的なカリスマとして生き、世界の経済システムを転覆させてしまう。こんなスケールの大きな物語を書く村上龍は貧相な顔立ちから考えられないくらいの天才なのだと思った。

カリスマとして描かれる作品には、必ず凡庸な脇役が存在する。この作品では凡庸ではないが、立役者としてゼロという男が出てくる。

カリスマにはなれずともその横で、矛盾を抱えながら生きていく人間が私は好きだ。
その姿に自分を重ねているのかも知れない。

バガボンドを最近読み返したりなんかしているのだが、又八がいとおしくてしょうがない

明日はどっちだ