涙の数だけ強くなれるの?

電車に揺られているとなぜかまた泣いていた。悲しくはない。
そう俺の目はボロボロになった濡れ雑巾のようにただれてしまっているのだ。

登校前に眼科に行った。医者は
「こりゃ悪性のウイルスはいったね。2週間は治らないと思うよ。まぁ一週間かな?いや2週間かな?まぁ2週間みときな。あぁ?たぶん2週間だから一週間後もう一度来てください。」
と言った。

そして大学に向かうと、まず山ちゃんに
「目赤いね」
って言われたような。ちょっと説明した。
授業に出て軽く睡眠をとったあと、サークルの先輩に会った。
「飲みすぎか?」
とりあえず、説明した。

数時間後、今度はゼミの先輩の創さんに会った
「お前、空気が終わってるな」
「違います。終わっているのは目だけです」

それから、バイトにNHKに行った。日本を代表する女子アナの有働さんが座ってい
あいさつをした
「こんにちは」
「うぃ?す。えっ、大丈夫?目?どうしたの?」
「実はなんか菌がはいっちゃったらしくて・・・」

やはりプロは気遣いが違った。まだ全然なにも出来ないバイトの一人に優しい言葉を掛けてくれた。
それに比べて・・・・

そんなふうにしていると、自分が病気になってやさしい言葉を掛けてもらった記憶がよみがえってきた。