半ズボンにTシャツで

拝啓
もう座間にはホタルはいないようです
あなたと見たホタルは最後のホタルだったみたいです
雨がしとしと降っています
あの日もそんな雨降りの一日でした
ホタルはどんなところに育つかしっていますか
水がきれいで音が静かな清流に住み着くらしいです
ここはうるさくなってしまって
君の声はもう届かないけれど
あの時の澄み切った気持ちと
きれいな音色を奏でる思い出は
いまでも僕は持っています
もう手の届かない君へ

あて先のない12行の詩