マニュアルどおり

先日、いつものように帰宅すると自宅にミッキーマウスの缶詰にチョコの塊のお菓子があった。
聞くと、兄のおみやげらしい。
兄貴はいつのまにかそういうところをしっかりやってるんだなぁと関心しつつ、複雑な気持ちになった。

僕は、どこいきたい?って聞かれて「ディズニーランド」って答えちゃうようなマニュアル通りな回答はナンセンスだと思っている。ミッキーみてかわいい!!って、普段はそんな性格じゃないだろうってのが丸見えで幻滅するとおもうの。

俺ならもっとファンタスティックなデートコース100個くらい知ってるよ。

僕の兄はすごかった。小学生のころ、鎌倉の寺にはまっていて僕は付き合ってよく寺に参拝にいった。名前も忘れたけど、雨上がりのコケのにおいと物静かな寺の雰囲気は幼心に焼きついている。
それから名水百選に選ばれた全国の自然のきれいな場所にこだわっていて、家族旅行はだれもしらないような田舎の奥地だったり、そういうのが多かった。緑がきれいで、決して観光地じゃない。物静かで落ち着くんだ。そういう経験が今の俺の根幹を作っているような気もする。

今日、下校中早かったから夕暮れ時にちょっと遠回りして帰った。大学の周りの牛舎とかひとりで見学して帰った。道とかに牛糞がこべりついていて、なんかセンスフルだなぁって思った。
川沿いの道ばたに腰を下ろし、流れる水を眺めながら変わっていった風景を一時間ほど眺めていた。サイクリングだとかいって、川沿いに海まで行ったりもしたなぁって思った。
缶コーヒーの飲み、たばこをふかしていると、急に尿気がしたので、川に立ちションしてやった。

変わっていくものと変えたくないもの。だって変えたくないし変えられないもの

カラオケよりも鼻歌。ディズニーランドより、みどりいっぱいの自然公園。六本木ヒルズより川沿いのサイクリングロード。夜のイルミネーションよりホタルの光。
誰か分かってくれないかな?