ただいま おかえり さんきゅうべいべー

ただいま!!
威勢よく挨拶をして家の玄関をくぐるとそこには、もう安らげる家庭なんか無かった
まず、弟が大学入試をやめて、暴走族に入ったらしく高校3年間の思い出たっぷりの学ランの赤い刺繍で「喧嘩上等」という文字が入れられ、母さんは弟の家庭内暴力で家をでた。最後の言葉は「もう、私をたよらないで」らしい。それよりも兄貴に子供が2人も出来ていることに驚いた。シリアに行く前は彼女さえ知らなかったのに・・名前は、長男が「裕介」で次男が「賢」らしい。長男のほうは頭はいいんだけど、どうも女好きで子育てが大変だといっていた。次男は食いしん坊で、月曜9時50分から始まる「食いしん坊バンザイ」を欠かさず見ているらしい。
次男の好きな食べ物は芋らしい。

おやじは相変わらずやっていた。家庭がどうなろうと、「定年後は遊牧民になるぞ!!」と独り言のようにつぶやいている。いとこがオカルト教団の教祖になっていた。「世界は納豆で救える!!」という定説を立てて、水戸から信者を増やしているらしい。
こんなに変わってしまった生活はたまらないと家を飛び出した僕は大学を目指した。大学のλ教室に駆け込むとトモダチの石塚くんがいた。
石塚くんは優しくて、友達おもいのいい奴だったはずだけど、ホンジャマカの石塚くんそっくりになってしまっていた。どうやら、松屋のバイトのまかないで出た牛丼とためたバイト代で買っている吉野屋の牛丼が彼の皮下脂肪を増やしてしまったらしい
もうこんな日本はいやだぁ???

気がつくと、僕は成田空港についていた。

明日から学校だね!!新歓とか、花見とか、いっぱい遊びましょう!!

それから

もうシリアに来て2週間がたった。なんか、空気に慣れてしまってなんかどうなのかなって感じだけどとにかく帰ったらサークルの新歓とか授業とか恋とか恋とか恋とか・・・・・きっとないんだろうな。

アレッポには日本人が観光客もひとりも会ったりしていない。もう長い時間いるってぇのに。とにかく最近日本人と話したい症候群にかかっているようだ。
地元では同窓会が行われたらしい。きっと僕がいなくてさびしかったって人も・・・・・いないな。きっと
浦島太郎の話みたいになってたら面白いな。とりあえず、そんなこととか考えてる暇あるなら勉強しろって話だろうね。
ここで僕はゲイに間違われる。スークで顔を触られて、「君もゲイでしょ?」って話かけられた。実際ゲイだから問題はないんだけど、世界共通なんだなって思った。ってか、ホテルの従業員っぽいひととも仲良くなって会うたびに
「アンタサディーキー(お前は僕の友達さ)」っていってくるおっさんがいる。実際友達になったんだけどなんかその人と会うといつも毛の話になる。アラブ人は毛が多いらしく、自分の胸毛を自慢してくる。そんで
俺の毛が少ないことを笑っている。下の毛もすごいのか?と聞いたら、それはそれは大きなリアクションですごさを表現してくれた。
そろそろ帰国が近づいてきた。この美しき日々を僕はどう振り返るのだろうか?

どどどどど

ひさしぶりにブログをとりとめもなく書くことにする。春が来てみんな旅立ってるようだし、俺も適当な国で自分を追い込んでるわけだから読んでるひとなんかいないかもしれないけど書くこととするわぁ。
最近あったことを書くことにする。
シリアの遺跡を見に行った。手を加えられず朽ちている感じがなんともたまらない。でもここで書いても感動が薄れるだけだから、書くのはよしておこっと。まぁ俺は別にいいんだけどね・・・・。
今、ネットカフェのBGMがタイタニックだ。ちょっとどうなのよ
昨日はアラブ人のハムザさんちに行ってきた、。研修のプログラムで行くわけなのだが、ほとんど喋れない状態で一人でいくんだから相当テンションが高くないと乗り切れないのだ。そこで久しぶりに恋をした。迎えてくれたのはきれいな少女だった。その甘い香と透き通るような目に一気もほれ込んだ。家に上がらせてもらい椅子に腰掛けると少女は僕に小さな花を手渡した。彼女は何も言わなかった。そこに言葉は必要なかったのだ。小さく薄汚れた野花だった。ずっと手に握っていたのか温もりを感じた。
取り留めのない会話を拙いアラビア語でした。日本から持っていった味噌汁をご馳走した。
もちろん彼女の家族も居た為、大それたことはできなかった。こちらが伝えようとすれば気持ちは通じるものだ。世界は愛で満ち溢れているんだろう。そう思うと隣に座ってタバコをふかしているクルド人とも分かり合える気がする。
こんな出会いがある生活に僕は安定を感じてきてるのかも。。。
少女はずっと笑っていた。その笑顔を見ると僕も自然と笑っていた。シリア軍のレバノン撤退とか国際的な問題とか正直わからないけど、馬鹿なフォークソンガーのように平和を祈ります。
少女と別れた。

「また来るよ!」

僕はそうつぶやいた。少女はいま5歳。15年後に迎えにいくことにしよう